2018年5月19日土曜日

障碍者の自動車運転。


ぐんま自動車運転リハビリテーション研究会に参加してきました。

この学習会の対象は高次脳機能障碍者の自動車運転にかかわる医療職の方、というものですが、問い合わせをさせていただき許可をいただきましたので。

講演者は新潟リハビリテーション病院 言語聴覚科 本間先生。



現代社会はモータリゼーションによって個人の生活圏、活動範囲がかなり拡大しているが、逆を言えば日常生活を営む上で自動車運転が無ければ支障が出てきてしまうという状況にあります。

そんな中で、社会復帰を果たすために重要なのは移動手段として自動車運転が重要な課題となります。ADLが自立したとしても社会参加のツールとして運転技能の獲得は特に求められる場合が多いです。とりわけ、脳卒中分野では大きな問題となっております。私も現場で働いていた時に、制度上の問題や、評価の問題で非常に苦渋した経験がありますが、その中から一定の復帰までの流れを構築してきた経験があります。



一般的な自動車運転再開支援リハビリテーションとは、


  • 病気の症状あるいは後遺症により運転(行動)に何らかの支障をきたす恐れがある場合、医学的毛園地からそれを評価する。
  • リハビリテーション医学の観点から、患者の社会復帰を目指し、IADLを維持/回復する事を支援する。
  • 場合によって、状態が回復するまで運転を控えるよう助言する。


医師、作業療法士、言語聴覚士を中心としてこれら自動車運転再開リハビリテーションが展開されていますが、多くのセラピストが悩みを抱えながら行っている実情はあると考えます。

例えば、自動車運転が可能であると明確に判断できる根拠が得られにくい事や、責任の所在の問題、地域、家族の理解等々。

これらの問題はどう起こっているのかと考えてみますと…。



道路交通法で定めている運転の禁止事項や、免許の拒否などの条文だけでは判断できない部分があり、それらを補填するためにリハビリテーション的な高次脳機能評価を行うという大きな流れがあると考えます。しかし、結局のところ運転免許センターにそれら評価を持参しても検査員はあくまでも運転免許センター内で行っているスタンダードな評価に照らし合わせて達成可能かどうか、という所に限られるという流れがあると思います。

これは運転再開が困難な人、例えば高次脳機能障害で注意障害を有する方(時間の変化によって顕著に集中力が欠如してくるなど)で身体的に問題が無い方は簡単に適正と判断されてしまう可能性が極めて高いという危険性を含んでいます。

で、あるならば道路交通法に明確に医師のみならずリハビリテーション的評価の重要性を盛り込み、制度改正で評価実施に掛かる加算なども整備する必要があるのではないでしょうか。

これは運転再開が可能な方を、単に病気をしたから、という理由だけで社会参加の為のツールの一つである運転を簡単に切り捨ててよいのか、という点と、一見するとわからない高次脳機能障害を呈する方でも、実は求められる運転能力に対して対応できないが、適性検査等を通過し、運転されている方を増やしてはいけないという点もカバーできるのでは無いかと考えます。


(以下の写真は作業療法士であり、後輩のお店、アルスカフェ(前橋)。素敵ですので是非。)

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