2018年6月8日金曜日

子どもを虐待から守るために

子どもを虐待から守るために、今何が必要か。
両親の元育てられていたとしても、子どもは子どもの権利を持っています。
子どもは子どもらしく幸せな日々を過ごす権利を持っています。


しかし、児童虐待は後を立たないどころか、増加をしています。

政府は新たな対策をまとめ、今回のような言葉にならない悲しみに満ちた事件を根絶しなければいけません。児童虐待防止法をさらに改正するとともに、どうしたら児童虐待が減っていくのかを追求しなければいけません。

まず、児童虐待の現場ですが、全国の児童相談所が対応した虐待の件数は、年々増えておりまして平成26年度は80,000件を超えました。
虐待は4つに分類されますが、身体的虐待とネグレクトが全体の半数以上を占めています。

また、最近は家庭内での暴力を目撃した兄弟についても「心理的虐待」を受けたとして通告するケースが急増しているほか当然ですが、発覚しにくい埋もれている虐待の実態は必ずあると思います。

そして、最も深刻な虐待死ですが、無理心中を除いて年間におよそ40人から50人の子供の命が奪われています。
ただ、これは児童相談所が把握した分だけです。


日本小児科学会が医療機関を通じて行った、子どもの死亡事例の調査では、年間におよそ350人の子供が虐待を受けて死亡している可能性があると推計されています。
こうした、深刻な事態に対して虐待死、虐待を減らしていくにはどうしたらいいのか。

まず、児童相談所が警察との連携を強めて事態が深刻化する前に子どもを保護することが求められるのではないでしょうか。
今の手順では、虐待が疑われるケースに対して児童相談所が保護者に子どもを連れて出頭するように求めます。

応じない場合は家庭への立ち入り調査を行いますが、拒否されれば、再び出頭を求め、それも拒否された場合裁判所に許可状を請求してようやく臨検、捜索、ができるようになっています。

このようにすれば、鍵を壊して家の中に入り保護することもできますが、手続きが複雑で時間がかかることもあって平成20年から26年までに全国8件しか行われていない実情があります。
こういった手続きのさらなる簡略化は必要であると考えますが、手続きを短縮したとしても子どもの命が危険にさらされて一刻を争う場合には遅れをとる可能性もあります。


そこで、児童相談所だけでは対応するには限界があるので、機動力のある警察の連携強化が虐待死を減らすために必要だと考えます。

児童相談所は虐待対策が児童福祉の一環で行われ、刑罰を念頭に置いた警察の介入に厚生労働省が慎重なことがあります。そこから、警察庁に対しての虐待の情報は一部しか伝えていないと言う実情があるようです。
方や警視庁は、虐待の情報を全て児童相談所に流しています。

そうした縦割りの弊害をなくして対策を進めようと独自の取り組みを始めたのが高知県です。

平成20年に小学5年生の男の子が同居していた男性から暴行受けて死亡した事件で、児童相談所が虐待の通告を受けながら救う事ができなかったことから事件の後、高知県は警察との連携を強化することにしそして毎月お互い会議を開いて警察に情報提供するようにしています。
(五歳の女の子もこうした取り組みによって救えていた可能性はあります。)

このように、警察との連携は、立ち入り調査の際にも同行してもらえることができれば保護者側の対応も違ってくると考えます。


さらには子どもを虐待から守るために必要なのが里親の普及。

欧米では家庭的な環境で育てることが子どもの発育や人権の面からも重要だと考え、保護された子どもの半数以上が里親の手で育てられます。

これに対し、日本では乳児院や児童養護施設などの施設で暮らす子どもが大半を占め、里親に育てられる子どもは1割ほどしかいません。
こうした状況改善しようと、政府は児童福祉法改正し里親を増やすことを児童相談所の業務とすることとしました。
しかし、現実は厳しいものです。
実際には、どうやって増やすのか具体的な方法を考えなければ進みません。

そんな中、福岡市では、平成16年度末には里親委託率は6.9%であったのか平成26年度末には32.4%と全国で第1となっています。

里親が増えた理由の1つは職員の意識改革にあります。
子供を保護したら、まず里親の委託を検討してそれができない場合に施設の入所を決めるようにしたのです。

また子育ての悩みを聞いてアドバイスなどを行う専従のスタッフを6人確保して、子どもを託した後の支援に力を入れています。

そして、今後里親をさらに増やしていくためには特別養子縁組を広げられるかどうかがカギを握るといいます。

特別養子縁組ができるのは、原則として6歳未満までで、普通の里親とは違い戸籍上の親子になれるため子供に恵まれない夫婦の希望者が増えています。

また、虐待死のおよそ4割は0歳の乳児なので、子供の命を守ることにもつながると期待されています。

ただ、実の親の同意を得るのが難しく普及していないと言う実情があります。

子供が虐待の被害を受けていれば裁判所の審判で養子縁組が認められることもありますが、そうした事例がなければ、親に育てる気がなくても、同意を得ない限り、養子縁組はできないのです。
うみの親に親子の縁を切ると言う難しい判断を迫るだけに同意を得るには丁寧な説明が必要です。
時間もかかるため児童相談所の職員を増やすなど体制を整えなければなりません。


児童虐待をなくす対策は待ったなしの課題です。
警察との連携や、里親の普及が進むように、子供の利益を最優先に考えて実効性の高い政策を早急に講じるべきだと考えます。

加えて、虐待を生み出しているのは社会全体の問題であるという認識を持ち、格差が拡大し、すべて自己責任と片付けられてしまう構造そのものを解決していく視点を持つ必要があるという事を再確認しました。

失われた命に対して改めて哀悼の意を捧げます。

2018年6月6日水曜日

除染土、農地造成に再利用(実証事業)

環境省が、農地の造成に実証事業として汚染土を使用する事を決めた、との報道がなされているので、早速、環境省においでいただいて説明を受けました。


この事については明後日の一般質問でも触れさせていただきますが、聞いた概要としてはこうです。
  1. H28年6月30日出された「再生資材化した除去土壌の安全な利用に係る基本的考え方」で示された「除染土などの再生利用の基準」に「農地(園芸作物・資源作物)をH30.6/1に追加した。
  2. 実証事業として、飯館村にて地元住民の意向もあり、農業(園芸作物や資源作物)を第一次産業として進めていきたい、との事で再生資源(汚染土)を使用し、農地を造成する。(お饅頭でいうとあんこのようなイメージ。)
  3. 実証的に作る作物は耕すことがなく、手間がかからない炭素資源として活用できるジャイアントミスカンサスを想定している。
  4. 5000ベクレル以下(南相馬では平均値、771㏃)を使用し、その上には50㎝以上の覆土を盛る。
  5. 中間貯蔵施設に搬入される除去土壌は最大2200万㎥と推計され、全量をそのまま最終処分することは、必要な規模の最終処分場の確保等の観点から実現性が乏しいと考えざるを得ない。しかし汚染土壌はそのまま使う事は出来ないから適切に制限した再生資材を安全性を確保しつつ地元の理解を得て利用することを目指す。とした、基本的な考え方のもと進めている。
  6. あくまでも実証事業であり、観測結果をまとめ上げるまでには時間を要する。(土壌の再生資源化は10月~、造成、栽培実証は予定としては1月以降。その後、植物への移行係数などの研究を行う)
  7. 農地造成する場所はもともと線量が高く、除染をすることなくその上に再生資材(汚染土)を載せる。


他にもまだまだありますが、ここからは私の私見。

実証事業において、南相馬の事例では覆土から上の線量や水から深刻な汚染は広がっていないとの報告がなされています。



が、大雨による土壌の崩壊、河川の崩壊、地震などによる崩落、流出なども考えられますし、線量で言えば例えば6000㏃のものが100㏃になるには160年以上の時間が必要ですが、盛り土として使われる場合(アスファルトで50㎝被覆)は耐用年数通常70年と短くその後はどうなるものか……という不安も拭い去れません。

さらに、今更ですが、もともと原子炉等規制法に基づく規制においては、100㏃/Kg以上のものは、「放射性廃棄物」として敷地内で管理されてきました。

が、現在は80倍ものレベルのものを公共事業に使うという道を開いてしまっています。
確かに汚染土の問題は量的にも管理的にも大問題です。全国に拡散させる、という事はあってはならないと考えますが、同時に、どこで保管するのか、どこで集中管理しなければならないのか、に関してはしっかり議論する必要があります。

先日、中間貯蔵施設を視察させていただき、また帰還困難区域の除染の状況も見させていただきました。

現在は地元を離れている住民の皆さんへのアンケート結果を見ると、少なからず帰りたいとしている方々もいらっしゃるのは事実。



ふるさとに帰りたい、その思いは誰しもが共有できるはずです。

ですが、いかにしても除染が進まない深刻な個所もあるのも事実ですので、集中管理をし、そこで、コンクリートなどで覆うといった安定化を図ることの議論も再度進めていくべきではないかと考えます。

非常に複雑な問題であると思いますが、しっかり議論していかなければいけません。

今回の件は実証事業として決定している事ですが、実証事業として地域に拡散することが無い様訴えていきたいと思います。

五輪の食材調達基準で注目


6/1の農業新聞で「五輪の食材調達基準で注目」の見出しが。
これは2020年に東京五輪・オリンピックが近づき、選手村などに提供する食材の調達基準となっているGAP(ギャップ・農業生産工程管理)認証取得の動きが活性化しているという報道です。政府は17年にGAP推進を閣議決定し、農水省の関連事業を拡充。都道府県も相次いで独自GAPを始めていて、将来的には国際基準に向けて統一化の方向です。


GAPとはGood Agricultural Practiceで「良い農業への取り組み」という意味で、第三者機関が定める基準に従って農業が取り組まれているか、と認証するもの。

食品安全や環境に配慮した取り組み、労働安全や人権保護、農業経営管理などに関する法令を順守して農作業の計画をたて、チェックリストを作成する、などなど。


GAPには、農林水産省のGAP、日本GAP協会が認定するJGAPASIAGAP、そしてドイツの一般社団法人のGAP普及推進機構が認定するG(グローバル)GAPが日本国内であります。

大手のイオンは20年までに自社ブラント農作物は100%GGAP(ドイツの運営する推進機構)基準を目指しています。

コストコも21年までに、すべての青果物をGAP認証農場から仕入れることを目指すとしています。

今後こうした動きが加速する中で、懸念されているのがやはり畜産動物についてですが、昨年JGAPに個人・団体の認証基準が設けられ八月から認証が始まっています。

ここにアニマルウェルフェアに関するチェック項目がありますが、順守しなければ認定が受けられないという事ではなく、言ってみれば大体の畜産業者はクリアできる項目が多く盛り込まれている中で、アニマルウェルフェアに関する項目が存在する、というくらいです。

しかし、この事でも以前から比較すれば半歩ほどは前進しています。以前はこうした言葉、概念そのものがチェック項目には盛り込まれていませんでした。
(小さな半歩ですが前進か)

農水省は「経営改善に極めて有効」と輸出促進も視野に30年までにほぼすべての国内産地で国際水準GAPを実施することを目標として設定していますので、多くの農家さんが急転換し、困惑しないように普及啓発や設備投資などの助成なども進める事が必要と考えます。九月には埼玉で大規模なオーガニックフェスが行われるとのこと(詳細は後日)。身近な選択肢としてオーガニックが選べるような社会になることを祈りつつこうした活動も全面的に応援していきたいと思います。

再生可能エネルギーのコスト>原発のコスト??

20世紀は石油が会社を支える「石油の世紀」と呼ばれてきました。しかし、現在は「再生可能エネルギー世紀」に向けて世界が大きく舵を取っています。


ドイツ、米カリフォルニア州が2030年に再生可能エネルギーの発電量を50%に引き上げる方向。そして、中国も2020年に35%、30年には50%へ。


この流れでいけば2040年には世界全体の66%を再生可能エネルギーが占めると、アメリカの調査会社、ブルームバーグは予想しています。


高いとされてきた再生可能エネルギーはコストが下がり続け、太陽光で電気を作るのに必要な費用は17年時点で1キロワットあたり10.5円と7年間で73%も下がり、火力を下回りつつあります。

世界レベルで温室効果ガスの排出量を削減していこうとするパリ協定に日本も合意したことで再生可能エネルギーの普及に拍車をかけている事は間違いないが、まだまだ日本は世界の潮流から乗り遅れていると言えます。
 
再生可能エネルギーの発電量は所要国で最低水準。将来の目標も、現時点の中国より低い状態です。

現在の方針は、原発を柱の一つに据え、30年時点で必要な電力の2割をまかなう予定です。それを踏まえて送電線に空きを作っておきたい、という意向で、再生可能エネルギーを受け入れられないとしています。(この送電線の空き問題に関しても疑問)

その為 → 導入量増えない → 再エネの価格も下がりにくい という負の連鎖の中にあります。


世界の現実に向き合えば、政府方針を変えて、コストが下がり続けている再生可能エネルギーに転換していかなければなりません。

原発を続けていっても電気代は下がることはありません。

 
原発の事故処理費用は2016年時で総額21.5兆円に拡大し今後も増える可能性が高く、さらに高レベル廃棄物の処分費の問題、管理に係る費用の問題等を加味しても再生可能エネルギーに転換していく事が求められます。

お引越し。

ブログのお引越し。

ご支援していただいている皆様に教えていただきながら
少しずつ進化している(はず)HPや、ブログ。

見やすさと管理のしやすさを考えて引越ししました。

今まで掲載していた記事も含め徐々に転記していきます。
ご迷惑おかけしますが、どうぞよろしくお願致します。
 衆議院議員  堀越啓仁


2018年6月4日月曜日

【圧力明記せず】北朝鮮の非核化に関して、今こそ対話を!


小野寺五典防衛相は3日、訪問先のシンガポールで米国のマティス国防長官、韓国の宋永武国防相と会談した。その後、北朝鮮の完全で検証可能かつ不可逆的な方法での非核化に向けた外交努力を引き続き支援するとした共同声明を発表した。声明に「圧力」という表現は盛り込まれなかった。
日米韓防衛相:対北朝鮮「圧力」明記せず 共同声明 - 毎日新聞

小野寺防衛省は米韓両国防衛省との三日会談で、北朝鮮圧力路線の共有を目指したようですが、結果トランプ大統領が米朝会談を前に「最大限の圧力」を口にするのは望ましくないとした意向に従わざるを得ないと判断した為か、「国際社会が連携して対応することが重要だ」との発言にとどまっています。

さらに日韓連携の演出も不発と言わざるを得ない状況。
韓国の宋(そん)国務長官が北朝鮮政策を真っ向から批判した為です。小野寺防衛大臣の『交渉を核兵器開発の時間稼ぎに使かってきた北朝鮮に騙されてはいけない』、という主張に対して、宋国務長官は『北朝鮮を疑い続けては対話に支障が出る』と反論。日韓二国間会談は20分で終了し、日本側に戸惑いが広がり、韓国側には『北朝鮮と対話を進める上で日韓結束のアピールは得策でないと計算が働いた事は明らかだ』(上毛新聞報道)という見方が出ています。

マティス国防長官もシンガポールでの演説時に『北朝鮮が核放棄に応じない場合に軍事オプションを行使するのか』と問われ、言葉を濁している。トランプ大統領の歩調に合わせた公算が大きいのでしょう。

「圧力」という言葉自体を使わない様にしようとするトランプ大統領と圧力路線に不快感を示している韓国との関係性において足並みの乱れが露呈しています。


北朝鮮の動向を厳しくチェックしつつも、各国と協力して非核化を進めていく事は日本の国益にもつながることであると考えます。
今こそ対話を!